診療科の特色
耳鼻咽喉科は慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎などの鼻、副鼻腔疾患、扁桃炎、中耳炎、眩暈、難聴、顔面神経麻痺の他耳下腺、顎下腺などの唾液腺疾患や頭頸部腫瘍、嚥下障害など多岐にわたる疾患を取り扱っています。そのなかでも慢性副鼻腔炎は多くの症例を経験しました。
私が大学を卒業した昭和60年当時の慢性副鼻腔炎の手術方法は内視鏡を使用しない鼻内手術(鼻の穴から手術する方法)と歯ぐきを切開して行う方法(手術後に顔面がはれる)が混在して行なわれていた時期でした。両方の手術方法を習得した後に平成の時代になり手術方法は内視鏡を使用する内視鏡下副鼻腔手術が普及し始め現在主流となっています。幸いなことに過去の方法を経験したことで現在の新しい手術方法の長所、短所の理解を深めることができました。
耳鼻咽喉科 部長 中島 康弘
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慢性副鼻腔炎の治療方法
現在当院では副鼻腔炎の重症度や患者さんの主訴(本人がつらいと感じている症状)を考慮し治療方法を選択しています。
基本的には鼻茸(ポリープ)のため鼻から呼吸できない患者さんで鼻づまりがつらい方や重症の副鼻腔炎の場合にはできるだけ早期に手術を勧めます。
軽症やすぐに手術を受けられない患者さんには1-2ヶ月間の内服治療(マクロライドの少量長期投与)を行い内服終了後に再度治療方法の検討を行ないます。内服治療で効果が無い場合には手術治療を勧めています。
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内視鏡下副鼻腔手術について
原則的に入院して行います。現在は主に局所麻酔で行なっていますが全身麻酔の場合もあります。
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内視鏡下副鼻腔手術の長所
以前の方法とは異なり鼻の穴から行なうため術後に顔面がはれることは無く体への負担も少ない。
内視鏡を使用するので術野の細かい部分まで処置することができます。
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図1:手術時の右の鼻の中鼻茸が認められる |
図2:手術後には鼻茸は消失している |
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