臨床工学技術課
臨床工学技術課とは
私たち臨床工学技術課のスタッフ(臨床工学技士)が、患者様と接する機会はあまり多くはありません。臨床工学技士は人工心肺装置や人工呼吸器,血液透析に使われる装置など「生命維持管理装置」と呼ばれる機械の操作や、病院内で患者様の診療に使われる多くの医療機器の管理(保守・点検)を担っている医療職です。
患者様と直接ふれあいを持つ機会は少なくても、患者様が病院でよく目にされる医療機器、例えば電子血圧計や点滴の機械などの装置が正しく動作することで、患者様の診療の質の向上と医療の安全に貢献できるよう業務を行なっています。
理念
- 業務に必要な知識や技術を修得し、臨床の場にあって「生命維持管理装置」の操作者として、「安全」で「質の高い」医療を提供すること。
- 知識や情報を他の部門と共有することにより、病院全体での医療機器を通じた「安全」で「質の高い」医療の提供に資すること。
職員数・資格等
臨床工学技士:8名
認定資格内容 | 取得人数 |
---|---|
透析技術認定士 | 5名 |
3学会合同呼吸療法認定 | 3名 |
体外循環技術認定士 | 2名 |
臨床専門ME認定士 | 1名 |
第1種ME技術者 | 1名 |
第2種ME技術者 | 6名 |
心血管インターベンション技師(ITE) | 1名 |
業務の内容と実績
血液浄化関連業務
透析室での血液透析療法を中心に、血漿交換・血漿吸着療法(免疫吸着療法,LDLアフェレーシス),血球成分除去療法(GCAP),エンドトキシン吸着療法(PMX),吸着式潰瘍治療法(レオカーナ),胸水・腹水濃縮再静注法(CART),ICUにおけるCHDF等、様々な病態に対応した血液浄化療法に携わっています。
■令和5年度 実績
処置 | 件数 |
---|---|
血液透析 | 7,043件 |
血液ろ過透析 | 381件 |
血球成分除去(GCAP) | 10件 |
エンドトキシン吸着(PMX) | 6件 |
吸着式潰瘍治療法 | 30件 |
血漿交換・血漿吸着 | 38件 |
腹水濃縮再静注(CART) | 61件 |
心臓カテーテル関連業務
心臓カテーテル検査室での検査・治療中のモニタリング装置,IABP,補助心肺装置(ECMO
・PCPS)やIVUS・OCT等の操作をはじめ、ペースメーカー植込や植込後の遠隔モニタリング、心臓電気生理学的検査(EPS)やカテーテルアブレーション等の業務に携わっています。また除細動器や電気メス等の医療機器の管理を行っています。
・PCPS)やIVUS・OCT等の操作をはじめ、ペースメーカー植込や植込後の遠隔モニタリング、心臓電気生理学的検査(EPS)やカテーテルアブレーション等の業務に携わっています。また除細動器や電気メス等の医療機器の管理を行っています。
■令和5年度 実績
処置 | 件数 |
---|---|
心臓カテーテル検査(CAG) | 562件 |
心臓カテーテル治療(PCI) | 255件 |
ロータブレータ | 6件 |
EPS | 40件 |
カテーテルアブレーション | 28件 |
EVT | 58件 |
ペースメーカー外来 | 316件 |
遠隔モニタリング | 1,354件 |
新規ペースメーカー植込 | 23件 |
ジェネレーター交換 | 22件 |
MRI対応 | 36件 |
その他チェック(1week、手術等) | 65件 |
ループレコーダ植込 | 5件 |
一時的体外ペーシング | 13件 |
ロボット支援下手術関連業務
ロボット支援下手術関連業務では、外科・泌尿器科におけるダヴィンチを使用したロボット支援下手術の際に、ダヴィンチ各ユニットの設置、接続等の準備作業や、術中のダヴィンチ操作、使用中の電気メスなど周辺の医療機器の管理を行っています。
医療機器の保守管理業務
医療事故を防止するため、医療安全管理対策委員会や医療安全管理対策室と連携して医療機器の保守管理と職員を対象とした人工呼吸器や除細動器等の医療機器の講習会を企画しています。
また病院内の医療機器の修理を受け付けるだけでなく、人工呼吸器や輸液ポンプ・シリンジポンプについては、医療機器資源の有効利用を目的として、ME室での集中管理も行なっています。
また病院内の医療機器の修理を受け付けるだけでなく、人工呼吸器や輸液ポンプ・シリンジポンプについては、医療機器資源の有効利用を目的として、ME室での集中管理も行なっています。