緩和ケア病棟のご案内(紹介いただく医療者の皆様)
当院の緩和ケア病棟の理念及び対象患者・受診についてのあらましです。
当院緩和ケア病棟の概要
緩和ケア病棟は当院3階にあり、病床数は16床です。
病室は個室(18150円)4室、2人部屋(13200円) 2室、4人部屋2室となっています。( )内は室料差額で税込表示です。
病室は個室(18150円)4室、2人部屋(13200円) 2室、4人部屋2室となっています。( )内は室料差額で税込表示です。
3階病棟フロア図(緩和ケア病棟抜粋)
緩和ケア病棟への入院は登録制としています。登録されていない患者さんにつきましては一旦当院治療科で対応させていただくことになります。
緩和ケア病棟をご希望の患者さんがおられましたら、あらかじめ下記の病棟理念、基本方針、提供できるケア、入棟基準などを患者さんとご確認いただいた上で緩和ケア初診外来で初回の面接を行い、判定会を経て緩和ケア病棟入院予定患者として登録させていただきます。登録後は患者さんの状況に合わせて必要時に入院いただく流れとなります。
緩和ケア病棟をご希望の患者さんがおられましたら、あらかじめ下記の病棟理念、基本方針、提供できるケア、入棟基準などを患者さんとご確認いただいた上で緩和ケア初診外来で初回の面接を行い、判定会を経て緩和ケア病棟入院予定患者として登録させていただきます。登録後は患者さんの状況に合わせて必要時に入院いただく流れとなります。
緩和ケア病棟の理念
がんの治療ではなく、がんの進行などに伴う体や心の辛さに対する専門的な緩和ケアを提供し、患者の生命が終りを迎える時まで患者とその家族を支える医療とケアを提供を目指しています。
がん治療中や治療終了に関わらず生活に影響を及ぼす強い身体的精神的な苦痛がある時には、短期入院で苦痛の緩和をはかり、社会生活に復帰できるよう医療とケアの提供を目指しています。
専門職に非専門職を加えた多職種によるチームアプローチを行い、患者とその家族(患者が家族と同様にとらえている人を含む)のQuality Of Life(QOL)の向上を目的とした全人的ケアを提供を目指しています。
がん治療中や治療終了に関わらず生活に影響を及ぼす強い身体的精神的な苦痛がある時には、短期入院で苦痛の緩和をはかり、社会生活に復帰できるよう医療とケアの提供を目指しています。
専門職に非専門職を加えた多職種によるチームアプローチを行い、患者とその家族(患者が家族と同様にとらえている人を含む)のQuality Of Life(QOL)の向上を目的とした全人的ケアを提供を目指しています。
緩和ケア病棟の基本方針
- 痛みやその他の苦痛となる症状を緩和します。
- 生命を尊重しつつ死にゆく過程に敬意を払い、病気の自然の経過を尊重します。
- 患者・家族の望まない無理な延命も意図的に死を招くことも致しません。
- 患者を全人的にとらえ、身体面の援助だけでなく、精神的・社会的な援助やスピリチュアルケアを提供し、最後までその人らしく生きていけるように支えます。
- 患者が病気の療養中から死別した後に至るまで、家族が様々な困難に対処できるように支えます。
- 患者と家族が今日一日を少しでも良い一日として過ごせることを目標に、ひとつひとつのケアを行います。
- 地域に根ざした緩和ケア病棟として地域住民が安心して終末期までを療養できるようなケアを提供し、必要に応じて地域の医療機関とも積極的な連携を行います。
緩和ケア病棟で提供できる治療ケア
緩和ケア病棟で行なう治療・ケアの基本となる考え方
がんの治癒を目的とした治療は行ないませんが、患者の苦痛症状を緩和する為に必要な治療、ケアは積極的に行ないます。すべての治療・ケアにおいて十分な説明と同意を得た上で実施します。
がんの治癒を目的とした治療は行ないませんが、患者の苦痛症状を緩和する為に必要な治療、ケアは積極的に行ないます。すべての治療・ケアにおいて十分な説明と同意を得た上で実施します。
1)当緩和ケア病棟で提供できる治療・ケアについて
- 苦痛緩和のための治療としては、鎮痛薬(麻薬やその他鎮痛補助剤など)を代表とする薬剤の使用を中心に行ないます。適応外適応の薬剤も含むため、十分な説明と同意を得た上で使用します。
- 症状緩和目的の輸血や輸液、腹水や胸水を抜くような外科的処置、手術療法なども、期待できる治療効果と副作用などについて十分にチームで吟味したうえで患者・家族と相談の上必要に応じて行ないます。これらを実施する場合、必要に応じて専門治療病棟に一時的に転科転棟して行うこともあります。
- 院では施行が困難ですが、症状緩和に有効と考えられる治療方法(γナイフ、サイバーナイフ、経皮骨セメントなどのIVR・放射線治療)がある場合は、チーム内および患者・家族と十分に検討したうえで、その治療方法を施行出来る病院への紹介を検討します。
- マッサージやアロマテラピーなど病棟のチームの持つ技能、能力の範囲で患者に提供できる看護ケアについては、個別に判断しながら行ないます。
- 丸山ワクチン、健康食品などの代替療法については、他の患者に迷惑となるようなもの、火を使う場合を除き、患者本人の希望があり当院緩和ケア病棟の基本方針と対立するものでない場合には患者の自己責任の下で継続することができます。その際の使用薬剤や食品などは、患者および家族の責任の元に管理を行います。
2)当緩和ケア病棟で提供できない治療について
- 抗がん剤治療(化学療法)は行ないません。
- がんの自然経過については見守る立場をとるため、いわゆる蘇生術(心マッサージや気管内挿管、気管切開など)は、急変時であっても行ないません。ただし、治療中の症状緩和目的の入院などは個別に確認を行ないます。
- 代替療法の中で、点滴治療を必要とするもの(例:リンパ球療法など)は病棟内で行うことができません。尚、丸山ワクチンの皮下注射は看護師が行なうことができます。それ以外の療法で注射、採血などの医療行為を必要とする場合には、注射、採血などにつき当院職員が代行することはできません。
- 他院で抗がん剤治療中である患者の緩和ケア病棟入院待機の為の外来通院はご遠慮いただきます。
3)緩和ケアの対象になるが、緩和ケア病棟では対応できない場合
- ストーマ造設、胃ろう造設、腎ろう造設、内視鏡的ステント挿入(胆管、食道など)、アンギオ(動脈塞栓術、上大静脈ステント挿入術)
→必要期間は専門治療科の病棟に転棟し、処置終了後は適当な時期に再び緩和ケア病棟へ転棟します。
(前日から処置終了、処置に伴う抗生剤治療等終了までが目安) - 人工透析中の患者
→治療病棟に入院して頂き、緩和ケア科が主に担当します。透析が困難となり透析治療の継続が終了後に緩和ケア病棟への転棟を検討します。 - 末期心不全患者を含むがん以外の終末期患者については、当該病棟において緩和ケアチームで対応することを基本とし、緩和ケア病棟の入院対象としません。
入棟基準
- 治癒を目的とした治療に反応しなくなった進行悪性腫瘍の患者および治癒を目的とした治療を希望しない悪性腫瘍の患者を対象とします。*1
*1経口のホルモン治療薬・経口抗がん剤を含む化学療法中、根治的放射線治療中の患者は対象外とします。
(症状緩和のみを目的とした姑息的放射線治療を行っている患者は対象内)
代替療法(リンパ球療法、漢方治療など)を行っている場合には個別に相談し、緩和ケア病棟の目的にそぐわない(代替療法を行うことを第一目的とし、入院させてくれる病棟がほかにないから緩和ケア病棟の入院を希望するなど)場合は入院対象としません。
治療代行(病棟看護師が医療機関・本人に代わって注射、採血などをすること)は丸山ワクチンの皮下注射以外では行いません。 - 癌性疼痛など、悪性腫瘍の進行に伴い出現する諸症状によってもたらされる苦痛の緩和を必要としている患者を対象とします。
- 患者および家族が緩和ケア病棟への入院を希望していることが必要です。*2
*2患者と家族の希望が食い違っている場合は、基本的には患者の希望を優先します。ただし家族間で意見が食い違っているときは家族内で話し合いを行い、緩和ケア病棟を希望することになった時点で緩和ケア病棟初診外来の再予約を行ってください。また、重要な家族が緩和ケア外来受診を知らないあるいは反対している場合も話し合いを行い緩和ケア病棟を希望する結論になった時点で緩和ケア病棟初診外来予約を行ってください。 - 入院時に病名、病状について患者が理解していることが必要です。*3
*3 認知症と診断あるいは認知症が疑われる場合、会話や返答が可能な場合には本人に状況を必要に応じて繰返し説明して、その際の返事や返答の統一性の有無で本人の意思と判断致します。家族にもその旨説明し理解と了解をいただきます。 - 入院時に患者および家族が緩和ケア病棟の性格や機能を理解していることが必要です。*4
*4緩和ケア病棟初診外来受診時に病名と病状説明がしてあることは必須とします。症状緩和に必要な病状説明は必要時行います。予後の説明は受けていなくてもかまいませんが、患者が希望した場合はその意図を確認しながら行っていきます。
がんの進行は自然な経過とみなし、がんの進行による急変・がん以外の疾患による急変であっても蘇生は行わないことを説明し、理解と了解をいただきます。ただし治療期の症状緩和で入院している患者の場合は個別で相談とします。 - 院外からの紹介患者については、当院近隣在住であることを基本とします。
緩和ケア病棟初診外来の予約方法
現在の主治医に相談
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主治医(医療機関)から大森赤十字病院 医療連携室へ必要書類※をFAX
(電話は不要です・直接FAXしてください)
※必要書類・・・診療情報提供書・検査データ・処方・その他資料
FAX 03-3775-3653
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大森赤十字病院担当者より主治医(医療機関)へ外来受診可能日をFAXします
都合が悪い場合は、医療連携室に連絡し予約変更してください (代)03-3775-3111
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必要書類を持って受診
受診時の注意事項
- 院外からの紹介の場合は、診療情報提供書・検査データ・処方・その他資料を当院医療連携室へ直接FAX(03-3775-3653)してください。電話は不要です。
緩和ケア担当医師にて受診の必要性を確認し、受診が適当と判断された患者・家族に対し、緩和ケア初診外来最短予約日を折り返しFAXにてお伝えいたします。
家族のみの受診時は保険適応外として5500円(税込)が自己負担となることを説明し同意を得て下さい。 - 緩和ケア初診外来受診前の患者・紹介先の準備
①必要物品の説明 診療情報提供書(事前にFAXし当日原本持参)、CD-ROM(当日)
★緩和ケア病棟入院外来初診問診票(ホームページから印刷可能、持参できなかった場合当日記載)
②当院初診の場合ホームページ外来受診→初めて受診される方参照 - 院外からの緩和ケア病棟初診外来
火曜日(午前)、第1・3土曜日(午前) 完全予約制
受診結果の報告
入棟判定会の結果を封書にて本人または代理受診者に連絡いたします。
入棟対象外の場合も紹介医と患者または代理受診者に、対象外の理由も含め封書で連絡いたします。
入棟対象外の場合も紹介医と患者または代理受診者に、対象外の理由も含め封書で連絡いたします。